五十肩の鍼灸治療
五十肩の治療は、一回の治療で劇的に良くならないケースが非常に多いです。その理由は、肩周囲の筋肉に大量のトリガーポイントが形成されているからです。
ローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、大円筋、肩甲下筋)という肩甲骨をしっかりサポートしてくれている筋肉がトリガーポイントの形成によりガチガチに固まり、腕を挙げれなくしているのです。このローテーターカフの中でもやっかいなのが、肩甲下筋です。(図のオレンジの筋) この筋肉は肩甲骨の裏側にあるため鍼や手技でアプローチするのが非常に難しい部位です。この肩甲下筋のトリガーポイントを正確に捉えることが、しつこい五十肩を治す一番の方法です。肩甲下筋を触知できたと思っても、それは広背筋や大円筋であることが多く、肩甲下筋には届いていません。
はりでアプローチする場合にも、胸郭の位置や上腕骨の位置を正確にセッティングし肩甲骨を外側にださなければなりません。筋肉がある程度ついている男性には、長鍼を使わなければ、ダイレクトにトリガーポイントにアプローチできない為に高度な技術も必要です。
多くの五十肩の患者さんが表面の筋肉(三角筋や僧帽筋、棘下筋など)だけ治療して、いつまでたっても腕が完全に挙がらないという状態です。電気治療やマッサージだけでは、肩甲下筋のトリガーポイントはなくなりません。
しつこい肩の痛みには、高い確率で肩甲下筋の関与があります。
肩甲下筋は野球などの投球動作にも重要な役割を果たす為、この肩甲下筋を解放してやることにより、ピッチャーのパフォーマンスや、やり投げ選手の飛距離も大幅に改善するはずです。
にき治療院
http://niki-hari.com
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